日本語要約(Medical Imaging Technology of 2000).



1月号(Vol.19, No.1)


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マルチスライスCTの再構成アルゴリズム 沈 雲 3-10
Key words : Multi Slice CT, Reconstruction, Interpolation, Cardiac CT, Helical Pitch
Abstract : 1998年のRSNAで,GE社は世界ではじめて複数の検出器列(2次元検出器)を有するマルチスライスCTをLightSpeedの名前で登場させた,その後,医用画像メーカー各社でマルチスライスCTが開発され,相次いで発表された.さらに,昨年のRSNA(2000 年)において,新しいLightSpeedシリーズとして,Variable Gantry Rotation Speedを有するCardiac CTを発表し,研究開発中の8スライスCTの臨床画像紹介を行った.このマルチスライスCTは新しい世紀のCT装置の主流となることは誰も疑う余地のない動向である.本章では,マルチスライスCTまでのCT装置の歴史を簡単に振り返るとともに,4スライスのGE LightSpeed CTを例として,マルチスライスCTの画像再構成アルゴリズムについて解説し,最後に,今後のマルチスライスCTの展望を簡単に触れたい.


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マルチスライスCTの技術と将来展望 利府 俊裕 11-16
Key words : Computed tomography, CT, Multi-Slice, Multi detector row, Helical Scan
Abstract : マルチスライスCT(以下,MSCT)の基本技術は検出器と再構成の開発であった.4社から発売されたどの装置も共通に4列であったが検出器の性能に各社の特徴が現れていて興味深い.MSCTで採用された再構成方式は,MSCTで顕在化するヘリカルアーチファクトを解決することが最大の目的である.しかし同時に画像ノイズを大幅に向上した.MSCTは,薄いスライスにより,3軸方向の分解能が同じ「Isotropic Imaging」を実用的なものにした.0.5mmスライスなど薄いスライス厚が頻繁に使われるようになったが,再構成による画像ノイズの改善が画質を維持するのに貢献している.MSCTは今後,多列化の方向に進む.装置の基本性能として今後重要になってくるのは,システム全体を通しての基本画質の確保,高速スキャンでも安定した造影効果を確保するために必要なリアルタイム技術,時間分解能の向上である.


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Multi-Detector Row CTの基礎とアプリケーション 村田 勝俊 17-20
Key words : Computed Tomography, CT, Multi-Detector Row CT, MDCT, Cardiac CT
Abstract : シーメンスのMulti-Detector row CT(MDCT)は,新しいハードウェアの開発だけでなく,従来のスパイラルCTにはなかった概念が導入され,より柔軟なパラメータ設定が可能となっている.また,撮像時間の高速化のひとつとして心臓への適用を目指し,時間分解能125msecを実現したので,紹介をする.


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マルチスライスCTの臨床−等方性ボリュームデータとリアルタイム再構成を 中心に− 片田 和廣 21-27
Key words : Multislice CT, Volume visualization, Isotropic voxel, CT fluoroscopy
Abstract : マルチスライスCTは,広範囲スキャン能力,スキャン時間短縮,体軸方向分解能向上といった利点のために,多くの分野でCT診断に革命をもたらしつつある.なかでもx,y,z方向の分解能が等しい等方性ボリュームデータが取得可能となったことは,軸位断と等しい分解能での冠状断,矢状断による診断を可能とするとともに,partial volume effect の排除による良好な被検体の形状再現性をもたらし,CT診断の精度を大幅に上げることに成功した.リアルタイムCTのアプリケーションにおいても,スキャン時間短縮に伴う時間分解能向上とともに,三断面CT透視などの新たなアプリケーションが開発され,検査の質向上と侵襲度の減少に貢献している.


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マルチスライスCTの臨床応用 川上 剛 28-32
Key words : Multislice CT, CT angiography, Dynamic CT, Isotropic data
Abstract : 近年開発されたマルチスライスCTは,体軸方向に複数の検出器を並列に搭載し,高速回転のガントリーを持った新しい画像診断装置である.高速撮像および高分解能撮像が可能になった結果,多相性dynamic CT,高分解能dynamic CT, 広範囲のCT angiographyなどが可能となった.また,等方あるいはそれに近いボクセルデータが得られるため,任意断面での再構成画像も横断像とほぼ同等の分解能となり,従来のCTが苦手としていた体軸方向の病変の描出も可能となった.さらに,これらのデータを処理する周辺機器やソフトの開発も進み,MPR,MIPなどの再構成が高速化し,操作も容易となった.しかし,一方で単一検査あたりの画像情報が膨大化し,現場スタッフの負担の増加やデータの保存および管理,プロトコールの細分化などの問題点も生じてきているのが現状である.


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テクスチャー特徴による肉腫の照合 田中 敏幸・村瀬 曜子・上家 知郎 33-41
Key words : Textural feature, Sarcoma, Classification system, Pattern matching
Abstract : 肉腫には,病理学的に見た大きなカテゴリーとして数種類,その亜種まで含めると約30種類のものが存在する.患者から採取された肉腫がどの種類に属するものか,そしてその肉腫が良性か悪性かまでを照合できるのは一部の専門医に限られる.また,どの程度正確に照合できるかは,その専門医に蓄積された知識に依存する.比較的存在確率の少ない肉腫が採取されたとき,それがどの種類の肉腫かを特定することは,専門医にとっても大変な作業となる.本論文では,そのような照合を容易にするためのシステムを作成することを目的とする.肉腫の照合には,画像処理で用いられるテクスチャー特徴を利用する.テクスチャー特徴としては,輝度ヒストグラム,フーリエパワースペクトル,ランレングス行列,フラクタル次元,同時生起行列などを用いている.まず,テクスチャー特徴による肉腫のデータベースを作り,新たに得られた肉腫のテクスチャー特徴をデータベースと比較している.テンプレートマッチングの手法によりテクスチャー特徴を複合的に用いることによって,精度の高い照合を行うことができた.


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肝X線CT画像における診断特徴量に関する学習ルールを用いた腫瘍の良悪性判 別手法 石黒 正揮・村瀬 一郎・森山 紀之 43-49
Key words : Pattern Recognition, Feature Extraction, Image Segmentation
Abstract : 肝CT画像における腫瘍などのセグメントを自動抽出し,セグメントの特徴量に対して帰納学習を適用することにより導出される判別ルールを用いて腫瘍の良悪性判別を行う手法を提案する.セグメント特徴量は,腫瘍の辺縁形状など肝癌診断基準として,医学的に着目される特徴をもとに定義した.これら特徴量に対して決定木分析を適用することで腫瘍判別に有用なルールを導出し,セグメントの悪性度合いを示すスコアづけを行う.これらスコアと,セグメント特徴量自体に対して判別分析を適用することでスコアのウェイトを最適化し,総合的な判別指標とする.ROC曲線による評価の結果,学習ルールを用いた場合,学習ルールを用いず判別分析のみによる最適化の場合と比較して,訓練事例に対する判別力は低いにもかかわらず,未知のテスト事例に対する判別力は上回ることがわかり,学習ルールの導入が,肝腫瘍の判別精度の向上に有効であることが確認される.




3月号(Vol.19, No.2)


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日本におけるDICOM普及活動 加畑 峻 75-80
Key words : MIPS, DICOM, JMCP
Abstract : 現在,医用画像管理システム(PACS)の機器間を接続して,画像関連情報を遣り取りする通信規格はDICOM以外にはないといってもよいであろう.筆者は1996年7月から2000年2月まで,日本画像医療システム工業会(JIRA)のDICOM委員会の委員長として,DICOM規格を普及させるために,当時,DICOMに準拠していながらも,日本の国内規格として存在していたMIPS規格からDICOM規格を採用する方向に変更したこと,翻訳した DICOM規格を癌研と慶応大学のサーバーに登録して公開したこと,春のJMCPに併設して DICOM接続デモを実施し,病院関係者の理解を求めて普及に努めた.


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世界におけるDICOMの動きと他の規格との関連 篠田 英範 81-86
Key words : DICOM, IHE, EMR, Image integration, HL7
Abstract : DICOMは,De Facto標準としての地位を確立した.DICOM Standards Committeeは,今焦点を情報化時代の画像検査システムに必要なメッセージ交換規格の整備に当てている.医療に情報技術の導入による医療の質改善が期待されている現在,HL7やSNOMEDなど,他の標準との連携が必要になってきている.本論では,RSNAおよび HIMSSで紹介されるIHEを参照しながら,今後の医療画像情報の標準化動向やDICOMと他の規格との関連を解説する.


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DICOMの問題点と課題 木村 通男 87-92
Key words : DICOM, Hospital information system, PACS
Abstract : DICOM規格の実装が進み,さまざまな問題が明らかになっている.細かいトラブルは,コンフォーマンスステートメントの確認によりおおむね回避できる.したがってコンフォーマンスステートメントをきちんと作成することが重要である.また,JPEGといった他の画像形式との協調的利用,HL7などの他の医療情報規格との棲み分けも今後の課題である.また,日本で使う場合,まず当然日本語を利用すべきで,そのための規格も整備されている.次に,日本ではオーダ内容が細かいため,用いるコードも細かくないといけない.最後に,照射録情報などは日本がもっとも厳密なものを要求されており,率先して有用な記述を作成しDICOMに提案すべきである.


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画像の電子保管・表示・プリントとDICOM 安藤 裕 93-99
Key words : Electronic storage of medical images, Grayscale display function, DICOM standard
Abstract : 医用画像の電子保存について,厚生省が1994年に通知として,電子保存について満足すべき基準を技術面から示したものである.共通規格は旧通知を満足する規格として(財)医療情報システム開発センターが電子保存を実現するために公開している規格である.1999年厚生省は,診療録などの電子保存に関する通知を出し,診療録も電子保存の対象となった.画像処理した画像を診療に使用している場合は,診療に使用した画像が保存対象となる.そのため,診療に使用した画像がすべて原本として保存対象となる.保存される画像は,診療で使用された画像フォーマットが再現できるものがあれば,必ずしもDICOMで定義されている画像である必要はない.保存すべき画像は,診療に供した画像であり,はじめから画像を非可逆圧縮して劣化した画像で診療をしているのならば,この画像をそのまま保存すればよい.画像の電子化が普及すると,画像をフィルムに出力しないでCRTに表示して診断することが必要となる.最近は,画像表示装置として,液晶表示装置(LCD)も改良されてきており,CRTと同等の表示能力を示すものもある.DICOM規格では,グレースケール表示関数が規格化されている.電子保存で画像を保管した場合に,正しく画像を再現することが重要であり,厚生省の電子保存の概念には正しい階調で画像を表示することは入っていない.


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DICOM Structured Reporting 構造化報告書 稲邑 清也 101-107
Key words : DICOM, Structured Reporting, Radiological reports, Image diagnosis, Radiology information system
Abstract : DICOM Supplement 23 Structured Reporting SOP Classesに記載されている構造化報告書の考え方を説明する.まずStructured Reportingの経移,誰が必要とするかを述べ,簡単な例,その特徴,DICOM画像との関連,他の言語との関連について述べる.SRのコンテンツの定義の方法を述べ,その構成はテキストのみならず,数値や,病名などのコード,画像や波形の引用など自分で自由に定義できることを述べる.テンプレート作成の自由度,トリー構造の作り方,ヘディングのつけ方を解説する.最後に同時に駆使すると便利な他の規格HL7, CDA, XML, HTMLとの連携について述べる.DICOM SRはどのような診断レポートであっても次のような要素が少しでもあれば必ず役立つものであり,応用すべきである.すなわち (1)レポートの中に階層構造がある.(2)論理的な記述がある.(3)病名や解剖学用語でコード化などを使えそうなリスト的要素がある.(4)コンテンツ同士に関係づけを必要とする.(5)画像や波形を引用して記録したい.


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DICOMにおけるSecurityの現状−日本における活動も含めて− 島西 聡 108-113
Key words : DICOM, Security, Online Electric Storage, ISCL, TLS, Electric Signature, Encode technique, Media Encode, Value Encode
Abstract : ネットワークの普及に伴い,家庭においてもインターネットを行う機会が増えてきた.各産業でもネットワークは重要な位置を占めてきている.医療とて例外ではない.しかし,ネットワークを介することによりデータが壊されたり,盗まれたりする被害が増えてきていることも事実である.医療の情報においては個人情報が大半を占めている.これら個人情報保護のためセキュリティを強化する必要がある.本稿では DICOMでのSecurity動向について解説する.また,電子媒体による保存とDICOMの関係についても記述する.


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ハーフセコンドCTを用いた肺野HRCTにおけるCardiac Motion Artifactの低減 −高速ハーフスキャン法の有用性の検討− 山本 修司・上甲 剛・利府 俊裕・松本 貴・中西 省三・鳴海 善文・内藤 博昭・中村 仁信 115-123
Key words :Half scan, Cardiac motion artifact, HRCT
Abstract : ハーフセコンド(0.5sec/rotation)CT装置で得られるCT画像よりもさらに短時間の時相画像を再構成するハーフスキャン法を用いた肺野high resolution CT( HRCT)の画質の評価およびCardiac Motion Artifactの低減効果を検討した.ヘリカルスキャンとハーフスキャン法の組み合わせで得られた画像における物理的な特性をスライス厚測定,ノイズ測定,濃度ヒストグラムの特性で評価した.また,心臓辺縁部の動きによるアーチファクトの低減効果は動きベクトルを用いて評価した.その結果,ハーフスキャンによるX線量子ノイズは,360°アキシャルスキャンに比して増加したが,180°線形補間法で得られた画像と高い相関(相互相関係数:0.9943)を示した.また,従来のハーフスキャンでは得られなかった画像歪みの改善と明らかなCardiac Motion Artifactの低減が示された.





5月号(Vol.19, No.3)


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3次元画像処理アルゴリズム 総論 鳥脇 純一郎 135-141
Key words : Three dimensional image, Topology preserving transformation, Distance transformation, Visualization, Algorithm
Abstract : 本文は,CT像に代表される3次元ディジタル画像に対する画像処理アルゴリズムの概観を与える.まず2次元画像から3次元ボクセル構造の動画にまで至る経過を紹介し,ついで,3次元画像処理の特色,そのためのアルゴリズムの研究の状況をごく簡単に説明する.さらに,画像処理の機能16種類のおのおのに関して2次元から3次元への拡張の可能性を具体的に列挙する.3番目に,例として,濃度値情報処理,トポロジー保存変形,距離変換関連処理,画像処理エキスパートシステムについて,最近の研究状況を簡単に述べる.4番目に可視化技法についての研究状況に関する短い紹介を加える.巻末にアルゴリズムに関するキーとなる文献を含める.


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3次元曲率特徴の抽出アルゴリズム 河田 佳樹・仁木 登 142-153
Key words : 3-D curvature, feature extraction, classification, pulmonary nodule
Abstract : ガウス曲率,平均曲率,主曲率などの3次元曲率は,観察方向や位置に不変な性質をもち,曲面形状の解析のための重要な特徴量として用いられている.ここでは,3次元医用画像の3次元曲率に基づく特徴抽出について述べ,肺野小型腫瘤の内部構造の解析に応用し,腫瘤の良悪性判別の結果を示してその有効性を示す.


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集中度評価法とベクトル集中度フィルタ 吉永 幸靖 小畑 秀文 154-160
Key words : Vector convergence, Concentration index, Rounded convex region, curvilinear structure, Edge enhancement, Gradient vector orientation
Abstract : 医用画像の読影では線やベクトルの集中度の評価が重要な意味を持つことが多い. 胃X線二重造影像における胃壁のひだパターン, 悪性腫瘤周辺の血管の引き込み, スピキュラなどがそれである. これらの線状パターンの一点への集中の度合いである集中度は腫瘤の悪性度評価の重要なパラメータとなっている.本稿では, それらの評価に用いられる集中性評価手法について紹介している.また, 勾配ベクトルの集中度を出力とするフィルタは輝度やコントラストの強弱にあまり影響されず, 特定の形状を持つ対象を強調するという通常の線形フィルタにはない特徴を持つ.本稿では, 主として2次元画像を対象として発展してきた集中度評価法や集中度フィルタについてその特性を示しつつ,3次元画像との対応をとり,期待される特徴について示している.


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3次元濃淡画像からの線図形抽出アルゴリズム 平野 靖・鳥脇 純一郎 161-167
Key words : Line figure, Center line extraction, Ridge tracking, Thinning, Three-dimensional image
Abstract : 本稿では,3次元濃淡画像から線図形を抽出する手法をいくつか紹介する.3次元濃淡画像中の構造物の形状解析や位置合わせを行う場合などに,構造物の特徴的な線成分を用いることは非常に有効である.また,人間が構造物の形状を理解しようとする場合には,ボリューム・レンダリングやMIP像などを利用することが考えられるが,より簡便な方法として,特徴的な線成分のみを観察すれば十分な場合も多く存在する.線図形を抽出するには,大きく分けて3つの手法が考えられる.それらは追跡型,細め型,および2つの面の交線を求めるものである.追跡型と細め型は,主に線状,あるいは円筒状の構造物を線図形に変換する際に用いられることが多い.本稿で紹介する血管,あるいは気管支の中心線を抽出する手法もこれらのいずれかである.交線を求めるものとして,頭蓋骨の特徴的な凹凸を抽出する際に用いられた手法を紹介する.


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3次元画像とモルフォロジー 小畑 秀文 168-173
Key words : Morphology, Dilation, Erosion, Opening, Skeleton, 3D image processing
Abstract : モルフォロジーは画像処理の中で重要な位置を占めており,一般的には多次元空間で定義される演算である.したがって,CTやMRなど3次元医用画像に適用できることは論を待たない.実際に医用画像に適用して効果を上げている報告例があり,本校ではその中からセグメンテーション,肺がん陰影候補抽出,構造解析や3次元内挿法など,主だったものを紹介した.また,3次元になると計算時間が大きな問題となる.そこで処理の高速化の手法についても紹介した.


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体軸断面内の空間分解能を向上するヘリカルCTの新再構成アルゴリズム −原理と物理特性− 田口 克行・小川 幸宏・宮下 宗治 175-186
Key words : Computed tomography, Helical scan, Spatial resolution
Abstract : 被写体をらせん状にヘリカルスキャンするときに,主に体軸断面内の空間分解能を向上する画像再構成アルゴリズム(ヘリカルQQ再構成)を2つ開発し,その評価を行った.提案するアルゴリズムは,レイ方向(体軸断面内)のデータサンプル間隔を半分にする処理と体軸方向のデータ補間(ヘリカル補間)の2つの部分で構成される.計算機シミュレーションにて物理特性(全3軸の空間分解能とノイズ特性)を,実機で側頭骨をスキャンし画像の臨床的価値を,それぞれ従来法(360 Linear interpolationと180 Linear interpolation)と比較して評価した.提案したアルゴリズムはハードウェアの変更なく,体軸断面内の空間分解能を向上することができた.中でも1つの方法 (360QQ)の体軸断面内の5%MTF値は13.7〜14.2 lp/cmであった.側頭部,頭部CTA,肺野などの領域での今後の臨床評価に期待したい.


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血管走行図を伴う冠動脈径レポートシステムの試作 柳原 圭雄・濱 裕光・菅原 徹雄 187-195
Key words : Vessel figure, Arterial stenosis detection, Vessel extraction, Computer-assisted diagnosis, Medical image processing
Abstract : 冠動脈の疾患である狭窄の視覚評価には視覚固有の問題が存在することが指摘されており,客観的な診断を行うには計算機を用いて得られる計測径データの使用は必要不可欠である.本研究では,自動的に臨床名付きの冠動脈走行図を作成し,狭窄部分と思われる部位の計測値を示す冠動脈径レポートシステムを試作した.ここで,オペレータが指示すべき項目は主要血管の分岐点と撮影方向のみである.このシステムによる冠動脈造影像6枚を用いた実験結果では狭窄5部位中4部位を検出でき,それらの検出位置は適切であると判断された.過検出は2例あった.また,主要血管の抽出率は平均で約95%であり,分岐血管の誤抽出率は全体で約14%であった.


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Gauss平滑化とHessian行列の固有値にもとづく腫瘤(結節)と血管の識別 倉光 智也・清水 健治・柴田 裕士・田中 稔・安原 美文・池添 潤平・ 佐藤 嘉伸・田村 進一・柳原 宏 196-207
Key words : Three-dimensional Gauss convolution, Three-dimensional derivative feature, Hessian matrix, Pulmonary nodule, Multi-detector row CT
Abstract : multi-detector row CTの登場により臨床の場においても大量の等方的な volume dataを画像データのz軸方向についての補間操作なしに取得できるようになった.これは,胸部CT画像データから腫瘤(結節)をコンピュータによって自動的に検出する研究において真の3-D approachをうながす.結節をコンピュータによって検出する際,血管などの正常構造物と結節を判別することは,腫瘤陰影候補の数を減らすために不可欠である.本研究速報では,volume dataの濃度分布についてのHessian行列の固有値の積により,結節, 血管を数学的に定式化した3次元objectの局所的な曲面形状の違いを判別できることを,理論計算およびsynthesized dataを用いた数値計算により示す.3 次元的に等方なGauss convolutionによる平滑化の前処理を施したうえで,この3次元的な特徴量をmulti-detector row CTで得られた胸部CT画像データに適用して,臨床症例において結節と血管の区別ができる可能性を示した.





9月号(Vol.19, No.5)


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血管の曲線近似モデルを用いた 3D MRA 画像データからの脳血管網の表現 引地 政征・畑中 雅彦 345-354
Key words : MR angiography, Blood vessel model, B-spline curve, Bezier curve
Abstract : Magnetic Resonance Angiography (MRA) は,血流が高輝度に撮影された3次元画像を得る方法である. 近年,装置の発達等により血管とその他の軟部組織のコントラストが良好になり,血管系を対象としたナビゲーション診断が注目されている.本論文では,MRA を用いたナビゲーション診断システムにおける血管追跡処理に必要となる血管網を,補間曲線で表現する近似モデルを提案し,近似モデルを少数の制御点で表すためのアルゴリズムについて述べる.また,実際に3D MRA 画像データから抽出した脳血管を用い 脳血管の中心を通る血管芯線の近似モデルを生成し,近似モデルと血管芯線がどの程度一致しているか議論する.


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フレネル変換の複式解法を利用したMR映像のSNR改善法 伊藤 聡志・山田 芳文 355-369
Key words : SNR, MR image, Fresnel transform, Wiener filter
Abstract : 医用画像において画像SNRは診断精度を左右する重要な意味をもっている.本論文では,フレネル変換式の複式解法を利用した画像スケーリング領域においてウィナーフィルタリングを適用し,MR映像の画像SNRを改善する方法について述べる.提案法では,スケールパラメータDにより画像スケールを変更でき Waveletのように解像度を任意に設定できる.シミュレーションの結果,Dが8程度で画像SNR改善度が最大になることが示された.また,空間分解能の劣化は,通常のウィナーフィルタ法に比べて遥かに少ないことがわかった.さらに,提案法を適応型非線形フィルタやWavelet領域におけるウィナーフィルタリングなどと比較した結果,提案法がもっとも良好な画像SNR 改善度を有することが示された.提案法は処理時間が短く,かつ画像の位相情報を保存することが可能で実用性が高い画像SNR改善法といえる.


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ブロック反復型画像再構成法における投影データ数の変更による画質の改善 森川 琴子・尾川 浩一 370-376
Key words : Single photon emission CT, Iterative image reconstruction, Ordered subset, Maximum a posteriori-expectation maximization
Abstract : SPECTではOrdered Subset(OS )アルゴリズムを用いた逐次近似的手法による画像再構成が,臨床の現場でも採用されつつある.このOSアルゴリズムの問題点としてサブセットアンバランスとノイズの強調がある.これら2つの問題に対し,本論文ではRescaled Block Iterativeアルゴリズムを用いたサブセットアンバランスの改善と,サブセット内の投影数を反復計算回数に応じて変更していくアルゴリズムを組み込むことによる雑音の影響の低減を同時に実現する手法を提案する.提案するアルゴリズムは,サブセット内の投影数を固定するのではなく,反復計算回数ごとに小さな値から増加させるため,反復計算回数の少ない段階でエッジのような高周波成分が再構成され,また反復計算回数が増加するのに従い,サブセット内の投影データ数が増加するため,雑音の影響を適度に抑制できるという利点がある.本手法の有効性 はシミュレーションによって 確認された.


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厳密なコーンビーム再構成のためのフーリエ合成法 工藤 博幸・宮城 徳子 377-388
Key words : Tomography, Image reconstruction, Cone-beam, Radon transform
Abstract : 非平面軌道を用いた場合の従来の厳密なコーンビーム投影データからの画像再構成法は,Tuy-Smith-Grangeatの公式に基づき投影データから3次元ラドン変換と呼ばれる積分変換を計算しその逆変換を行うことで画像再構成を実現している.しかし,3次元ラドン変換の計算を陽に行うと,画像再構成に要する 計算量が増大しさらに再サンプリングや補間による多大な再構成誤差が生じる問題点がある.本論文では,フーリエ合成法と呼ばれる3次元ラドン変換を陽に計算せずに厳密な画像再構成を行う手法を提案している.提案手法は,軌道を複数に分割し各部分軌道にランプフィルタを用いたフィルタ補正逆投影法を適用し複数の部分画像を生成し,最後にこれらの部分画像を投影切断面定理に基づきフーリエ合成することで画像再構成を行う.シミュレーション実験により,提案手法が従来手法と比較して計算量と再構成誤差の点で優れていることを示す.また,提案手法では従来手法と同様に柔軟な投影データ冗長性の取り扱いが可能である.


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MRE を用いた剛性率と粘性率の計測 大城 理・菅 幹生・太田 信・松田 哲也・堤 定美・湊 小太郎・千原 國宏 ・高橋 隆 389-399
Key words : Shear modulus, Viscosity, MRI, MRE, Instantaneous frequency method
Abstract : 近年MRI(magnetic resonance image)のシーケンスで硬さが計測可能なMRE(magnetic resonance elastography)が考案され,弾性情報が推定できるようになった.しかしながら推定されていたのは剛性率で,ハプティックデバイス などに適応する場合に必要な粘性率は推定していないのが現状である.本論文では,瞬時周波数法を用いて MRE から弾性体の剛性率および粘性率を推定する手法について述べる.剛性率は計測した MRE 信号の位相から,粘性率は振幅より求めた.本手法の妥当性を確認するためにシミュレーションを行ったところ剛性率および粘性率を求めることができ,雑音除去の効果も高いことがわかった.また推定結果を力学的な計測結果と比較したところ,良好な一致を示した.


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胸部X線画像からの上下肺野における最大血管径比による僧帽弁狭窄症の診 断支援 明石 寛充・増山 博・木戸 尚治・田村 進一 400-403
Key words : Computer-aided diagnosis, Mitral valve stenosis, Blood vessel diameter, Chest X-ray
Abstract : 僧帽弁狭窄症になると上肺野より下肺野の血管が太くなる.われわれはこの特徴に注目して,上肺野と下肺野の血管の面積率を比較する研究を行ってきた. しかしながら,血管が局所的に太くなる場合や血管長が異なる場合には,この方法では診断が困難であり,診断支援に使うには問題があった.そこで本研究ではこの問題点を解決するために,上肺野と下肺野の血管直径を計測し,その最大直径を比較するという方法を提案する.血管径の計測は,ガウス・ヘシアン行列を用いてROI内の最大血管直径の計測を行う.血管は2次元画像の局所領域では幅を持った線分として考えることができる.したがって,画像の各点において種々のスケールパラメータで計算されたガウス・へシアン行列の固有値の最大値を与えるσの2倍がROI中の最大血管径であると見なすことができる.これを上下肺野で比較することにより,僧帽弁狭窄症を明確に識別することができた.本手法は,明示的な血管の抽出が必要でなく,ROIの指定のみで診断可能であることが最大の特長である.





11月号(Vol.19, No.6)


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逆Radon変換アルゴリズムの論理的再構築 井上 多門・橋本 雄幸 427-435
Key words : Computerized tomography, Image reconstruction, Projections, Radon transform, Attenuated radon transform, SPECT
Abstract : 計算機トモグラフィの技術の基本となる投影よりの画像再構成の問題について,応用数学的画像処理技術としての立場から,その解法の内容について論じる.具体的に,減衰のある場合も含め,Radon変換の逆問題に対し,解を得るために利用できる数学的条件との関連を明確にして,種々の解法の工学的意義について述べる.とくに被写体関数,投影関数等に対し関数の解析的性質を条件とすることと,導かれる再構成アルゴリズムの実用性との関係について論じる.


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ヘリカルCTにおける画像再構成 田口 克行 436-443
Key words : Computed tomography, Helical scan, Image reconstruction
Abstract : 被検体をらせん状にヘリカルスキャンして画像再構成する方法を3種類のCTシステムを例に概説する.最初の2つは,検出器1列のSSCT(Single-slice CT)と,検出器が複数列のMSCT(Multi-slice CT)で体軸方向のX線ビームの広がり(コーン角度)が小さいファンビームジオメトリのシステムである.これらでは体軸(z軸)方向にデータを補間後,従来の2次元画像再構成法を適用する.両者の違いはSSCTが2点補間,MSCTが多点補間であることに尽きる.3つめのコーン角度が大きいCTでは,収集する投影データの パスが体軸断面に対して傾斜していることを考慮して画像再構成する必要がある.本稿では代表的な2つの近似的な方法を説明する.今後CTの再構成理論は,臨床目的に合わせたスキャンと再構成法や,立体の動態つまり4次元イメージングの研究が本格化し,ますますホットな研究テーマとなる.


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MRIにおけるデータ処理技術:オープンMRIの機能向上 高橋 哲彦・滝澤 将宏・小村 和美・谷井 由美子 444-455
Key words : MRI, Data processing, Diffusion, Fat water separation, Temperature map, Parallel imaging
Abstract : 最近の,オープンMRIの技術革新のうち,データ処理技術の寄与が大きいアプリケーション(パラレル MRI・拡散強調画像・水脂肪分離画像・温度画像)について概要を述べ,MRIにおけるデータ処理の動向を概観する.


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SPECTにおけるデータ補正と画像再構成 本村 信篤 456-461
Key words : SPECT, Scatter correction, Attenuation correction, Reconstruction, Transmission CT, Iterative method, Quantitative measurement
Abstract : SPECTにおけるデータ補正はアーチファクトの除去,コントラストの改善,また定量測定のために行われる.このうち定量測定にはガンマ線の散乱と吸収,コリメータ開口の補正が必要になる.現在,散乱線の 除去方法はいくつかの方法が実用化さている.減弱補正は減弱係数分布を測定するシステムとともに,減弱補正が行える再構成法が開発されている.これらの技術によりSPECTによる定量測定は臨床現場で使用されるまでになった. 本稿では散乱補正と減弱補正について,概要と評価結果を記述する.


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PETにおけるデータ補正と画像再構成 北村 圭司 462-467
Key words : PET, Reconstruction, Attenuation, Scatter, Random coincidence, Detector sensitivity
Abstract : PETで測定されるデータは,統計ノイズ・γ線の吸収散乱・偶発同時計数・検出器感度などの影響を受けており,画質と定量性を確保するには適切なデータ補正法と組み合わせた画像再構成が必要である.本稿では,PETの測定モデルにもとづいたデータ補正法と画像再構成法の原理と手法について解説する.


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胸部X線像処理による腫瘤影検出システムの開発 魏 軍・萩原 義裕・小畑 秀文 468-476
Key words : Digital chest radiography, CAD, Adaptive ring filter, ROC analysis, Lung cancer
Abstract : 肺がん患者の数は増加傾向にあり,そのコンピュータによる診断支援システムが強く要望されている.本論文では,適応リングフィルタを用いた胸部X線像処理に基づく腫瘤陰影検出システムを提案する.適応リングフィルタは壊死などにより中心部分の濃度が薄い腫瘤影にも対応できるように設計されている.提案システムは4つのステップから構成されている.すなわち,原画像からの適応リングフィルタによる腫瘤陰影の候補点の抽出,そこでの領域抽出,さらに,特徴量の測定と最尤法を用いた正常/異常判別である. 本システムの性能評価を行うために,日本放射線技術学会データベースにある 247枚の胸部X線像を用いて実験を行った.その結果,ROC曲線より下の部分の面積Azは 0.82で,腫瘤陰影検出率80%のとき誤って検出された正常陰影の数は一画像あたり平均 5.6個であり,従来システムより良好な結果を得,本システ ムの有効性を確認した.


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ソフトウエアによる高速ボリュームレンダリング手法の開発と仮想化内視鏡 システムヘの適用 吉岡 政洋・森 健策・末永 康仁・鳥脇 純一郎 477-486
Key words : Fast volume rendering, Interactive visualization, Multimedia instruction set, Virtual endoscopy system
Abstract : 近年医療分野では,X線CT像やMRIなどの3次元濃淡画像を可視化する手法としてボリュームレンダリングが利用され,診療支援などに役立てられている.しかし,診療支援のためには対話的な可視化が必要とされ,高速ボリュームレンダリング実現への関心が一層高まっている.本論文では,マルチメディア処理のために近年のCPUが備えるSIMD命令によりプログラムを最適化し,安価で汎用性の高いPCを複数台利用したソフトウエアによる高速ボリュームレンダリング手法の実装について述べる.また各PCへの負荷を均等に分散する投影面の分割・割り当て手法を提案する.本手法を仮想化内視鏡システム上に実装し,実際のX線CT像に対して適用した結果,処理速度の向上が確認された.


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セキュリティ機能を付加した全ディジタル画像健診システムの実装と導入効果の評価 森 正人・北野 真由美・堀野 誠人・西田 慎一郎・玉利 敏夫・細羽 実・湊 小太郎 487-494
Key words : PACS, Secure communication, Health examination, ISCL (Integrated Secure Communication Layer)
Abstract : 医療健診業務において電子化システムがもたらす作業時間短縮効果の評価を目的に,実際の健診セン ターを対象にセキュリティ通信機能を装備したディジタル医用画像管理システムを実装した.このシステ ムは,(財)医療情報システム開発センターで制定されたガイドラインに基づいて医用画像の電子保存基準 を達成している.実証実験の結果,システムの安全性を高めたセキュリティ通信機構をシステムに付加した場合でも,画像検査に関する作業時間を従来のフィルムの場合と比較して健診バスで7%,DR装置で24% 短縮できることが明らかになった.