[->戻る]
| title | author | page |
| 医療における色彩工学―総論― |
三宅 洋一 |
87-93 |
| Key words :
Color reproduction, Spectral imaging, Skin and membrane color, Color adaptation
|
| Abstract :
色は,皮膚や粘膜疾患の診断を行う上で重要な情報を与える.しかしながら,色に対する知覚は物体の分光反射率ばかりでなく照明光の分光放射率,照度により大きく変動する.また,CCDカメラ,カラーフィルム,プリンター,各種表示モニターにより得られるカラー画像においてもその色再現特性は,撮影,観測環境,イメージングデバイスの分光特性などに依存する.それゆえ,色を用いる診断は定性的であり長年その定量化が臨まれてきた.本文では,医療における色情報の扱いと筆者らが行っている最近の研究について紹介する.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| メディカルビジョン |
津村 徳道 |
94-104 |
| Key words :
Multi-spectral image, Oxygen saturation, Photometric stereo, Image based modeling and rendering, BRDF
|
| Abstract :
多様な情報ネットワークから必要な情報をいつでもどこでも簡単に取り出せるユビキタス情報化社会が到来すると考えられている.日本では,高齢化社会が大きな社会問題となっており,ユビキタス情報化により,医療情報の提供や高齢者の健康情報管理が充実し,高齢者やその家族が安心して豊かに生活する社会を構築することが期待されている.しかし,情報通信技術のみだけで,高齢化社会におけるユビキタス情報化が行われるわけではなく,高齢者から健康情報を取得するセンシング技術の開発が必要である.本報告では,肌の色のモニタリングを目的として,ディジタルカメラなどを用いて撮影した肌の分光画像に対して,逆光散乱解析を行うことにより,肌におけるメラニン,酸化ヘモグロビン,脱酸化ヘモグロビンの色素分布を推定する手法を紹介する.このとき,コンピュータビジョン技術の1つである照度差ステレオ法を用いることにより,照明ムラやシェーディングの影響を除去した絶対的な反射率を広範囲に計測した.また,得られた形状情報,色情報,色素情報を,コンピュータグラフィックス技術を用いて多角的に可視化した.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| ナチュラルビジョンの医療応用 |
山口 雅浩 |
105-110 |
| Key words :
Multispectral images, Natural color reproduction, Computer aided diagnosis
|
| Abstract :
現在,忠実な色再現性を有する高リアリティ映像再現システムを実現することを目的として,ナチュラ ルビジョンの研究開発が進められている.本稿では,ナチュラルビジョンの技術の医療分野への応用として,遠隔医療における色再現システムと,スペクトル情報を用いた診断支援システムなどについて解説する.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| Practical Methods of Color Quality Assurance for Telemedicine Systems |
Kevin M. MCNEILL, Janet MAJOR, Hans ROEHRIG, Elizabeth KRUPINSKI |
111-116 |
| Key words :
Telemedicine, Teledermatology, Color quality assurance, CRT calibration
|
| Abstract :
Telemedicine is experiencing significant growth in the U.S. and around the world, with a strong focus on improving the delivery of healthcare to remote rural areas. The Arizona Telemedicine Program has operated a statewide program since 1996, which provides multi-specialty care and educational content. Three of the most active specialties are image based: radiology, dermatology and pathology. Teleradiology is well established in the U.S. and well integrated into standard department practice. Teledermatology offers similar characteristics and fits well into the paradigm of remote practice, but introduces the additional factor of color fidelity. Color provides significant information for the dermatologist. It is critical that the color in a dermatology image captured at a remote site is reproduced faithfully at the consulting site. However, in many telemedicine applications the remote rural sites present significant challenges of lack of high-speed communications infrastructure, reliability of power and availability of skilled technical personnel. In this type of setting it is useful to establish practical methods for quality assurance that are inexpensive and do not rely on complex technology. The Arizona Telemedicine Program employs these practical methods in two programs involving very rural sites and has found them to be effective and appropriate for remote sites with limited resources.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| 医療におけるカラー画像の重要性−医学の立場から− |
西堀 眞弘 |
117-122 |
| Key words :
Medical color imaging, Multispectral imaging, Color reproduction, Diagnostic accuracy, Morphological diagnosis
|
| Abstract :
カラー画像に基づく形態学的診断は医療に重要な役割を果たしている.それらの色の再現性と診断精度の関係は,用途により一様ではないが,特定の条件では不十分な色再現が誤診を招く恐れがある.それにもかかわらず,医療現場での十分な検証がなされないまま,急速にデジタルカラー画像が普及しつつある.診断に耐える色再現の確保には,測色的再現色のキャリブレーション技術が利用できるが,十分とはいえない.マルチスペクトルイメージング技術を用いれば根本的解決が期待されるが,その実用化までの間は,診断等価性の確保に努めるべきである.色再現の問題について,もっとも誤診を恐れるはずの医療現場から不安の声があまり聞かれないのは,多くの医療従事者が「錐体細胞が3種類なら3原色による色再現で十分」などと思い込んでいるためである.したがって本来のニーズを顕在化させるには,色についての正しい認識を広めることが不可欠である.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| 実時間分光画像処理による肌の色素成分分布変化の測定 |
中尾 大輔・津村 徳道・三宅洋一 |
123-133 |
| Key words :
Real-time image processing, Oxygen saturation, Skin pigmentation, Principal component analysis, Real-time
|
| Abstract :
リアルタイムで肌の色を定量的に測定することは肌色の正確な再現,さまざまな負荷に対する肌の応答特性など医学的に非常に有用な情報をもたらす.本研究ではディジタルビデオカメラを用い,実時間でメラニン濃度,ヘモグロビン濃度,酸素飽和度の肌の色素成分値を推定し,その2次元空間分布を表示する.変換にはあらかじめ計算済みの3つの参照テーブルを用い,機器依存の処理と非依存の処理を分割して実装することで全体的に機器依存性を軽減し,移植性を高めている.止血時における色素成分分布変化や,無酸素運動下における酸素飽和度の変化などを測定し,本システムの有用性を示すとともに,静止画では捉えることのできない人間の負荷に対する反応を測定することができた.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| ファジー推論ニューラネットワークを用いた尿沈渣画像から異常成分の認識 |
曾 寧峰・渡辺 貞一・谷口 慶治・仲野 豊 |
134-145 |
| Key words :
Pattern recognition, Fuzzy representation, Neuro-fuzzy technique, Abnormal sub-stance, Urinary sediment images
|
| Abstract :
尿沈渣画像中の異常成分の認識方法について述べている.尿沈渣の成分の正確な分析は腎臓病と尿路疾病の診断に重要である.尿沈渣成分の中に,撮影方向の関係からパターンに異常あるいはサイズと形状に異常なものがある.今迄は,尿沈渣画像からこの成分の認識は困難であった.ここではファジー理論とファジー推論ニューラネットワークを利用して,尿沈渣画像中の異常成分を認識する方法を提案した.ここで使用したファジー推論ニューラネットワークはファジー推論とニューラルネットワークの両方の利点をもっている.ここでは白血球を例にとって認識を行っている.まず,サンプル画像から特徴量の分布を求め,その分布を利用してファジーメンバシップ関数の初期パラメタを見積る.次に,サンプルデータを利用して,構成したファジー推論ニューラネットワークを訓練して,ニューラネットワークのファジーメンバシップ関数のパラメタを求める.最後に,このパラメタを利用して,実際の画像からデータを認識する.本方式の認識率は90%以上であった.また,認識の数を増加する場合,単純なファジー推論に比べて認識の精度が向上する.
|
[->戻る]
| title | author | page |
| PACSにおける画像の保管期間と利用頻度 |
中川 恒明・丹羽 和夫・大橋 勇・渋谷 均 |
146-150 |
| Key words :
PACS, Hierarchical storage management, Digital tape archive, Archiving period of medical images
|
| Abstract :
PACSにおいて画像の適切な保管期間は明確になっていない.そこで,今回われわれの施設における画像の保管期間と利用頻度の関係を検討した.その結果,画像保管期間が長いほど利用頻度が低下することと,それらの間に負の対数相関が認められることを見出した.われわれの施設では保管期間7カ月ごとに画像の利用頻度は半減するという結果が得られた.PACSにおける保管期間の設定に当たっては,この利用頻度の特性も合わせて考慮すべきであると考える.
|
|