日本語要約(Medical Imaging Technology of 1998).



January(Vol.16, No.5)

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遠隔医療・テレラジオロジー 石垣 武男・島本佳寿広・加藤 克彦・田所 匡典・石口 恒男 523
Key words:Telemedicine, Teleradiology, Image viewing stetion
Abstract : わが国における遠隔医療・テレラジオロジーの現状,テレラジオロ ジーに要求される要件,テレラジオロジーにおける問題点などについて自験例の 紹介とその考察を含めて報告した.

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地域医療支援における遠隔医療の意義 吉井 和也・伊東 秀樹・森田荘二郎・高橋  功 529
Key words: Telemedicine, Rural-Health, Rural-Health-Services
Abstract : 情報機器やネットワークの急速な進歩の結果,遠隔医療が医療現場で 日常的に利用される方向にある.地理的条件や交通アクセスなどに制約のあるへ き地に勤務する医師は,診断や治療のために高次医療機関へ紹介すべきかどうか の判断に迷うことが多い.このような場合に,遠隔医療システムを用いてその場 で専門医の意見を聞くことができれば,より適切な対応が可能となる.遠隔医療 の地域医療への意義として,医師の不安解消,患者サービスの向上,患者や家族 への負担軽減,地域格差の解消,医療の効率化,適正な病診連携の確立,卒後教 育,医療訴訟対策などのメリットを上げることができる.導入にあたっては,地 域住民のコンセンサスを得ること,日常診療を阻害しないこと,技術に振り回さ れず限界を理解しながら適応していくこと,送信側の医師の姿勢や受診側の受け 入れ体制などが重要である.

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遠隔医療−Teleradiology in Kyoto− 紀ノ定保臣・高田 明浩・前田 知穂・細羽  実 536
Key words : Telemedicine, Teleradiology, Computer Network, Web Technology, Clinical Evaluation
Abstract : 近年,遠隔医療に関する議論が活発に行われている.遠隔放射線 診療は遠隔医療の一分野であるが,国民医療費を抑制したり,診療の質を向 上する手段として期待されている.わが国においては,遠隔放射線診療は研 究段階を過ぎ,実用段階に達しつつある.本稿では,筆者らが京都府下で実 施している遠隔放射線診療について,またその医療・経済効果について報告 する.筆者らはビデオ会議を行いながら,同時に実時間で双方向に放射線画 像を交換しながら端末間連携が可能な新しいマルチメディア遠隔放射線診療 システムを開発した.さらにこの診断用ワークステーションを大学病院と関 連病院に導入し,ISDNを用いて遠隔放射線診療を実施した.その結果,本研 究で示した遠隔放射線診療システムは実用的であり,有用であることが示された. また,放射線画像診断の質的向上も明らかになった.

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衛星と移動体通信による遠隔医療システム 滝沢 正臣 544
Key words: Telemedicine, Satellite, Image transmission, Mobile earth station
Abstract : 衛星通信を中心とした遠隔医療の方法について述べる.衛星通信 システムは,地上回線が整備された段階においても,移動体や,海上,山岳 などの地域では欠かせない通信システムである.しかし,TV放送関係など 一方向通信に多く使われてはいるが,双方向のデータ通信は企業間などのネ ットワーク以外にはほとんど使われていない,とくに遠隔医療分野への利用 はきわめて少なく,なかでも,移動体による衛星通信の利用は,皆無といっ てよい.ここでは,CT検診車など高度の検診車における高速データ通信, 救命救急車からの映像通信など高速衛星通信の特徴を生かした遠隔医療の方 法について述べる.

◇研究論文◇

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単一周期位相格子によるレーザドップラ振動計/速度計 李  友赫・田村 進一・王  宝成 551
Key words: Grating, Amplitude grating, LDV, Diffraction
Abstract : 本論文はLDV(Laser Doppler Velocimetry)において,単一周期 位相回折格子を用いることによりレーザドップラ振動計/速度計の改良を 試みたものである.はじめに,まずLDVの基本原理と構成について簡単に 説明し,本論文で提案する単一周期位相格子の回折方程式について詳しく 述べる.次に,通常よく使われている振幅格子との比較を行い,とくに それを振動計測システムに応用した場合について検討し,本論文の方式で は従来振幅格子を採用したシステムに比べ出力信号が2倍程度大きいこと, また物体の運動方向を判別可能であることなどを示す.

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人の腎臓の糸球体内細胞核の定量化方法 朱   虹・谷口 慶治・張  小忙・仲野  豊 559
Key words: Distribution of nucleus-size, Nuclei in glomerulus, Kidney tissues, Mesanginal cells, Overlapped nucleus regions
Abstract : 腎臓の糸球体中にある細胞核の分布状態は腎炎の診断において重要 な手がかりとなっている.画像処理的手法を用いて腎臓組織画像から抽出され た糸球体中の細胞核は標本に厚みがあるので,重なって観測され,また,雑音 を含んでいるために,今まで細胞核領域を正確的に定量化することが困難であ った.本文では雑音領域を消去し,重なって見える細胞核の影響を補正する目 的として,この細胞核のサイズの分布を統計的に分析する定量化方法を述べて いる.一人の被験者の数十枚の糸球体の画像から抽出した細胞核のサイズ分布 は正規分布と見なされるので,curve-fitting 手法を用い重なっていない核領 域の正規分布を求める.求められた正規分布より,重なって見える核領域を重 ならない本来の分布に直して推定する.そして,腎臓病の状態を反映する核分 布のパラメータとして平均面積,標準偏差,他の特徴パラメータとして密度, 相対面積を求める.最後に,提案した方法で腎炎と正常のサンプルを用い,上 に述べたパラメータで糸球体内にある核領域の定量化を行った.この結果,非 腎臓病患者に比べて腎炎の患者の細胞核の平均面積,標準偏差,密度,相対面 積が大きくなることを確認できた.以上のことから腎炎患者の細胞核の面積分 布偏差が大きくなることは重なる核領域の分布を補正することで明らかになった.

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体外マーカーを用いた超音波内視鏡の体内3次元位置決め方式 陳   新・田村 進一・姜   凱・内藤 博昭・大多和 寛・河合 秀夫・佐藤 嘉伸 569
Key words:Ultrasound image, Position marker,3D localization, Endoscope, Inside-body navigation
Abstract : 従来X線透視下で行われていた血管内内視鏡検査・治療時の放射線 被曝を低減させるため,われわれは,X線による2次元位置決めに代えて内視 鏡先端・経路の3次元位置決めを行うことを目指している.そこで,内視鏡先 端・鉗子などの進入経路や断層面位置の計測と可視化を行うことのできる体内 ナビゲーションシステムを開発中である.本研究ではその基礎実験として,超 音波内視鏡先端の位置決めを,内視鏡画像自身を用いて行う方式について述べ る.本研究においては,体外に設置した超音波トランスジューサからスキャナ に同期した超音波パルスをマーカーとして発射し,体内に挿入された超音波プ ローブでそれを受信する.スキャナ画像上のマークの位置を自動適応閾値とロ バスト手法により検出し,体内の超音波プローブの相対位置・方向・姿勢など を求める.本論文では,提案した計測方法や,マークの検出手法およびそれに 対する確認実験などを報告する.本方式は,体内3次元位置決めを超音波内視 鏡の画像再構成機能を利用して行うものであり,基本部分は通常の超音波画像 診断装置をそのまま使う点に特徴がある.

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CT画像を用いたじん肺粒状影の抽出とじん肺症自動分類の試み 萩原 義裕・小畑 秀文・志田 寿夫 578
Key words: Automatic Diagnosis, Mathematical morphology, Pneumoconiosis, CT
Abstract : じん肺症の診断方法の確立は,個人の健康管理上のみならず労働 環境の衛生管理上重要である.本研究の目的は,じん肺陰影の抽出方法の確 立と肺野領域におけるじん肺陰影以外の構造物すなわち気管や血管によるじ ん肺陰影抽出結果への悪影響の除去方法を確立し,自動診断システムを開発 することである.本システムはモルフォロジー演算を用いてじん肺陰影と血 管影を強調し,円形度などを用いて精密な抽出を行う.この処理により,肺 野における粒状影のサイズや密度の高精度な算出を実現できる.12症例207ス ライスを用いて実験を行った結果,粒状影と血管影は良好に抽出された.ま た,密度とサイズの分類を同時に行う12分類実験では83%の正解率を得た. 以上より,提案手法により肺野における粒状影のサイズや密度の高精度な算 出を実現できることを確認した.



January(Vol.16, No.6)
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遠隔医療システムの現状と将来,課題 篠田英範 603
Key words:
Abstract : 遠隔医療は,医療システムにおける距離の克服を課題として発展してきた.これは主に通信技術の課題であり,情報化社会への移行を考えるとき,これまでの医療システムにさらに知の側面に焦点を当てたシステムの構築が必要となる.本報告では,まず距離の克服を前提とした遠隔医療から,医療における情報の利用を図る医療システムへの移行に向けて,遠隔医療の歴史を概観し,現状を紹介する.次に,情報化社会における医療システムの観点から遠隔医療を検討し,その一モデルとしてマレーシアがMSC(Multimedia Super Corridor)で検討している遠隔医療システムを紹介する.また,そのようなシステムを構築するに当たり,解決しなければならない課題について議論する.

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画像伝送を軸とした遠隔医療の実例 筒井 淳治・小澤 邦一・芦原 司 610
Key words: Telemedicine, CATV line, ISDN line, B-ISDN line
Abstract : ネットワーク技術を利用した遠隔医療システムに対して,厚生省,郵政省といった中央省庁ではその将来構想もしくは実現のための具体的プログラムを発表しているが,いずれも画像伝送を中心に置いている.さらに遠隔医療を病院−病院などの医療機関のみに限らず,家庭などを含めて広義に捉えるべきとされている.本稿では,高度情報通信技術を活用した伝送路として,CATV回線(兵庫県五色町),ISDN回線(北海道旭川市),B−ISDN回線(京都府京都市)などを使った遠隔医療の実例を示し,各回線がどんな応用に使われているかを述べた.

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リアルタイム方式とメール方式を備えた遠隔画像診断支援システム 大崎 高伸・伴 秀行・松尾 仁司・岡部 昭文・中島 光太郎・山口 雅浩・大山 永昭 615
Key words: Telemedicine, Teleradiology, ISDN, E-mail
Abstract : 日常の読影依頼や緊急時の迅速診断などのさまざまな利用場面に対応可能な遠隔画像診断支援システムの実現を目的に,各端末の表示画面を逐次連携させて直接対話するリアルタイム方式と,画像や音声を電子メールで伝送するメール方式とを備えたシステムを開発した.操作性の統一を目指し,2つの連携方式は,操作者があたかも連携相手と直接対話している感覚で,画像への操作と音声コメントを共有できるようにした.また,画像操作に対応した操作メッセージを,2つの連携方式で統一し,連携方式の切り替えを容易に実現した.試作システムによる機能評価を行い,メール方式を用いて,連携相手が記録した画像操作や音声を受信側で正確に再現できることがわかった.また,メール方式で読影を依頼された画像を用いて,緊急にリアルタイム方式でカンファレンスを実施する場合など,連携方式をシームレスに切り替えできることを確認した.

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リアルタイム・テレラジオロジーをめざした遠隔画像診断システムの構築 細羽 実 622
Key words: Teleradiology, Realtime consultation, Multi-media workstation,Diagnostic Report,ISDN
Abstract : 従来の院内PACSと遠隔画像診断システムの2つのシステムを統合し,かつ地域医療への展開が可能な枠組みをもつトータル・ネットワークシステムを開発し,京都府立医科大学において実証試験を行った.遠隔地とのリアルタイム・コンサルテーション機能の実現にあたっては,ネットワーク上の画像表示にかかわるアプリケーションソフトウェア間で相互にコマンドパケットを交換し,同期させる方式とした.2つのワークステーションは,ウィンドウ処理,拡大,縮小,マルチコマ表示,患者の選択などの操作を鏡のように連動させることができる.さらにビデオカンファレンス用ソフトウェアを組み合わせることにより,相互にTV会議を進めながら操作を行うこともできる.さらに画像診断の結果を記録するため,参照画像を付加したHTML形式の診断レポートを作成するシステムを開発した.Webサーバーに蓄積保管されたレポートは遠隔地のパソコンなどから簡単に参照することができ,病診連携システムへの拡張が可能となった.結論として,リアルタイムコンサルテーションによる迅速な遠隔画像診断から結果のレポート作成と利用まで速やかに行えるトータルなシステムとして確立することができた.

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遠隔医療システム構築への取り組み 岡田 真一・山本 勇一郎・大越 厚・山本 伸 630
Key words: Telemedicine,Teleradiology,System analisys
Abstract : 遠隔医療システムはその目的によって規模,形態などさまざまである.今回は弊社が構築した遠隔医療システムの中から,コンサルテーションを中心とした「豊の国医療診断支援システム」と遠隔診療支援を目的とした「オリオノ病院診療支援システム」の2つを取り上げ,それぞれについて要求要件の分析,システム構成,運用の流れについて解説する.

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遠隔医療のための医用画像データベースシステム(MIMAS)の開発 小池 淳・勝野 聡・松本 修一・竹内 和則 636
Key words: Medical information, System, Telemedicine, WWW server, Interested region, Progressive image coding, Progressive display
Abstract : 本論文では,遠隔医療通信システムのためのWWW (World Wide Web) サーバを用いた医用画像情報データベースシステムの開発について述べる.本システムは,インターネット上の遠隔医療通信サービスに関するアプリケーションソフトウェアで,病院と診療所間での遠隔診断や病理診断を支援する病診連携システムや医療関係者のための読影会システムへの応用を目的としている.複数の医療関係者が医用画像を含む情報を共有・交換する枠組みを提供している.医用画像サーバ上では,WWWサーバとデータベースシステムが動作しており,医用画像と関連する医療情報をデータベース化し,患者の情報や症状別の検索機能を実現している.WWWサーバとリレーショナルデータベース間は,CGIインターフェースによるODBCアクセスで接続されている.また,画像に関しては,注目する領域のみの画像を段階的に高解像度で符号化・表示する機能を実装している.

◇研究論文◇

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3次元超音波画像を用いた乳癌手術支援システム 中本 将彦・佐藤 嘉伸・玉木 康博・笹間 俊彦・先田 功・中島 義和・田村 進一・門田 守人 644
Key words: Computer assisted surgery, Image guidance system, Surgical navigation, Breast conservative surgery, Augmented reality,3D ultrasonic images
Abstract : 本論文では,乳癌の乳房温存手術において,最適切除範囲を決定するための画像誘導システムについて述べる.切除範囲の決定は,最小限の再発危険性,および最大限の乳房温存という2つの相反する要求条件に基づいて行われなければならず,そのためには,腫瘍の広がりの正確な把握が重要になる.本システムでは,まず,執刀の直前に,3次元センサを装着した超音波プローブを用いて取り込まれた超音波画像系列から,3次元腫瘍モデルの再構成を行う.次に,3次元腫瘍モデルとビデオカメラで撮られた乳房の実写画像とを重ね合わせることで,触診による診断が困難な乳管内進展といった複雑な構造も含めた腫瘍の広がりを,仮想的に,患者の乳房上において術者に提示する.これにより,切除範囲を,より正確かつ客観的に決定することが可能になる.ファントムデータと臨床データを用いた実験を行い,本システムの有効性を示す.

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腫瘤陰影自動検出アルゴリズムにおける左右乳房画像の比較による偽陽性候補の削除 笠井 聡・藤田 広志・原 武史・畑中 裕司・遠藤 登喜子 655
Key words: Pattern recognition, Image processing, Computer-aided diagnosis, Breast cancer, Mass detection
Abstract : 本研究の目的は,左右乳房画像を比較することによって偽陽性候補を削除し,腫瘤陰影の自動検出アルゴリズムの性能を改良することである.われわれの新しいアルゴリズムは次の11段階で構成される.(1)画像のディジタル化,(2)乳房領域の抽出,(3)画像の縮小,(4)ダイナミックレンジ圧縮,(5)濃度勾配の計算,(6)乳房領域の分類・分割化,(7)候補領域の抽出,(8)候補領域の再検討,(9)差分統計量や同時生起行列を用いた偽陽性候補の削除と線状陰影の偽陽性候補の削除,(10)左右乳房画像を比較することによる偽陽性候補の削除,および(11)結果表示である.(4)では,それぞれの画像によって決定された変換関数によって,高濃度領域を低濃度領域側に補正する.(10)では,画素値と濃度勾配に基づいた特徴量を計算することによって偽陽性候補を削除する.このような改良された検出システムの評価として,884例の臨床画像データを対象とした腫瘤陰影の検出実験を行い,真陽性率が87%のとき,一画像当たりの偽陽性数が1.05個という結果を得た.以上より,本論文で提案した手法が有効であると結論付ける.

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グリッドなしおよびグリッドつき(GLG)IP板をもつ1回曝射低線量X線撮像系:カルマンフィルタ法 A.ゾルフィ レザ・小縣 裕二・竹谷 尚・佐藤 嘉伸・田村 進一・稲本・一夫・下條 真司 667
Key words: X-ray imaging, Scattering, Kalman-filter, Recursive restoration, Deconvolution
Abstract : 本研究では,X線撮像システムにおける画像データの取得と処理に関する新しい方法を提案する.2枚の重ねたIP板の間にグリッドを挿入し,ファンビームX線と1回曝射法を用いて対象のグリッドなしおよびグリッドつき(GLG)画像情報を同時に獲得する.GLG法の数学的モデルでは,グリッドなしIP板で集められた画像データは高S/Nであるが大きな散乱線成分をもつ一方,グリッドつきIP板のそれは低S/Nであるが散乱線成分は抑制されていると仮定する.この仮定および散乱線成分はガウスの畳み込み核で表現できるとして,IP板での画像データをコンピュータでシミュレートして生成した.これらのシミュレーション画像,および実ファントム画像に,本論文で提案するカルマンフィルタによる事後処理推定回復アルゴリズムを適用し,効果的に画質が改善されることを示した.